NAZENヒロシマ通信15号が届いたので紹介します。

原発事故「事実と違う」⁉

 5年に1度の核拡散防止条約(NPT)再検討会議の開催に合わせ、日本被団協はこれまでに3回の「原爆展」を国連本部で開催し、外務省がこれを後援してきました。
 しかし来月開催予定の4回目について、チェルノブイリと福島の原発事故被害を伝えるパネルが含まれていることに対し、外務省は内容の変更を求め、後援を拒みました。
 被団協は「NPTが認める原子力の平和利用を妨げるものというのが外務省の言い分。しかし原発事故に触れないのでは、核の非人間性を訴えることができない。後援がなくてもこの内容で開催する」
 外務省は、前回(2015年)は同様の内容でも後援したにも関わらず今回対応を変えた理由について詳細は明らかにしていませんが、茂木外務相は「事実と違うものは後援できない」と答弁。(3/6衆院外務委員会)
 これに対し、被爆地ヒロシマからも批判の声があがっています。核兵器使用禁止条約に背を向け、人々を苦しめ続けている原発事故の現実を無きものにしようとする政府の姿勢は、被爆者にも原発事故被災者にもまったく寄り添わないものです。さらには、展示内容に介入するなど、政府見解への画一化をはかる危険なものと感じずにはいられません。
NAZENヒロシマ呼びかけ人 渡子 健
hiroshima