岸田政権は化けの皮がはがれる前にと異例の早さで選挙を行ったが、選挙区では甘利幹事長や石原伸晃が落選するなど人々の怒りは明確に示された。比例復活による「薄氷の政権維持」との新聞報道。福島では5つの選挙区のうち3つで自民党は敗北。全国で自民党に投票した人は2割にも満たない。
 これを受け第二次岸田内閣は、小型原発の新規建設や軍事費倍増など、必死の立て直しを図っている。西銘(にしめ)復興大臣は汚染水について「決して風評被害を生じさせないという強い決意の下で対応したい」と海洋投棄強行の姿勢を確認した。政府の「風評対策」とはトリチウム安全神話を宣伝し、危険を訴えるものは叩き潰す宣言です。
 岸田政権の危機感の背景にあるのは、深刻な核・原発政策の崩壊があります。今年に入って「避難計画の不備」を理由に東海第二原発の再稼働を禁じた3・18水戸地裁判決、7月には内部被曝の危険性をもって被爆者手帳交付を認めた「黒い雨」訴訟広島高裁判決が勝ち取られました。政府・原子力産業と一体化し「原子力ムラ」の一角として住民の声を冷酷なまでに潰し続けてきた裁判所が、被爆者の声を「信用にたる」証言として採用し判決を書いている。核も原発もいらないという真剣な声が国家権力の一角を崩している。福島原発事故を10年で終わらせようと政府が位置付けた「復興五輪」は、「福島事故は終わっていない」「コロナパンデミックでもやるのか」という怒りに包囲され財界の足並みもそろわないまま安倍、菅と政権が倒れた。福島の怒りを抑えられなかった、これが核政策の崩壊の最大の力です。
 被曝の強制許さず、汚染水を止め原発再稼働を止めよう。12・11一斉行動を成功させましょう。
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≪ もくじ ≫
◆ 11•7労働者集会に2150人 集会発言(動労千葉 佐藤幸子さん 布施幸彦さん)…2〜3ページ
◆「黒い雨」訴訟オンライン学習会から①確定判決をどう生かすか       …4〜5ページ
◆被曝強制する常磐線運行やめろ JR水戸支社に署名を提出           …6ページ
◆原発トピックス 一ヶ月のできごとまとめ                  …7ページ