原発事故から10 年の節目となる闘いの1年が暮れようとしています。「復興五輪」を構え、政府主催の祈念式典も「10年で終わり」としてフクシマ問題解決を演出し一気に原発の再稼働と輸出へ進もうとした政府の計画を大きく崩してきた一年になりました。
「復興五輪」の言葉も無くなり財界・国民の統一どころか金権腐敗とコロナで暴かれた人命無視の安倍・菅政権の象徴のように開催された五輪。避難計画の不備を理由に東海第二原発の再稼働を禁止した水戸判決(3月)、内部被曝と国家補償を認めた「黒い雨」訴訟の高裁判決確定(7月)という二つの風穴も司法の壁にあきました。福島で、全国で膨大な人が行動に立ち上がった3・11が出発点になった。この流れを巻き返すために強行されたのが汚染水海洋投棄決定でした(4月13日)。
これは絶対に負けられない闘いです。もう一度ふるさとを奪われるような問題です。10年目の3・11で改めて「原発はいらない」と決意した人々の気持ちを全否定するものです。これを止めることは、通常運転でもトリチウムを垂れ流す原発を止めることに繋がります。
岸田政権は、必死の巻き返しをはかっています。問題が噴出した伊方原発3号機の再稼働を強行、「黒い雨」訴訟で勝ち取った被爆者認定基準もひっくり返す。
2022年は、汚染水と再稼働をめぐる正面からの闘いです。年末には東海第二だけでなく犯罪企業・東電の柏崎刈羽原発の再稼働が狙われています。福島県民健康調査検討委員会の星北斗座長を参院選に自民党から出馬させる画策まで明らかになりました。汚染水も再稼働も、被曝と健康被害の問題こそが核心だとつかんできたことはやはり正しいということ。黒い雨訴訟はそれを更なる確信に押し上げてくれました。福島、広島・長崎・ビキニの被爆者、被曝労働者、そして世界の反核運動とともに、原発のない社会を目指して行動にうって出ましょう!
《 もくじ 》
◆ 11•23浪江町津島現地調査に参加して 新潟 片桐 …2ページ
◆ 11•27廃炉デー集会 東海第二再稼働阻止へ討論 NAZENいけぶくろ 櫛渕 …3ページ
◆「黒い雨」訴訟オンライン学習会②被爆者運動の歴史 安芸太田町議・大江厚子…4〜5ページ
◆全国で診療所報告会と集会 熊本 ちば 福岡 …6・8ページ
◆原発トピックス 一ヶ月のできごとまとめ …7ページ
コメント