7月15日の署名提出と合わせて質問をした回答が東電からきました。

☆「被ばくによる影響はほとんどありません」!?
汚染水海洋投棄に関する質問に東電が回答

 東電の回答は、まったく許し難いものでした。トリチウム被ばくによる健康被害について、「他の放射性物質と比べて人体への影響は低い」「外部被ばくによる影響はほとんどありません」「トリチウムは水と同じように体外に排出されるため、体内で蓄積・濃縮されない」と並べ立て、実際に健康被害が確認されている資料を添付したものについては「科学的根拠に欠ける論拠」と一蹴しています。また、生物濃縮について「濃縮はしない」と言い切っています。
 水道水とALPS「処理水」のトリチウム濃度の違いについては明言を避け、「希釈拡散されることから…水道水と同程度の濃度以下となる」などとしています。
 汚染物質の海洋投棄を禁止するロンドン条約については「工場等の敷地からの排水は禁止しておらず」などと条約のそもそもの趣旨を無視した解釈を展開。
 もっともふざけているのは魚連と約束した「関係者の理解なしにいかなる処理も行わない」という約束について、反故にする宣言です。排出トンネルの工事について了承した福島県や大熊・双葉については「事前了解が必要」としながら、漁業者については「ご理解を深めていただけるよう全力で取り組んでまいります」と了解は必要ないという見解を鮮明にしました。
 東電は直ちに本格工事に着工、もはや汚染水海洋投棄をめぐっては最終コーナーを回ったとも言えます。質問には再質問を準備しつつ、署名のさらなる提出を検討します。ぜひ署名をまわりに広げていただたければと思います。

東電の回答のPDFはこちら
 http://nazen.blog.jp/toden_kaito220802.pdf